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国立新美術館
国立新美術館
東京都港区六本木7-22-2


〜未来を担う美術家たち〜

DOMANI 国立新美術館
<文化庁芸術家在外研修の成果>


会期: 2008 12/13(土)〜2009 1/26(月) 展覧会は終了しました。
休館日:毎週火曜日(但し、12月23日(火)は開館)
年末年始 2008 12/24(水)〜2009 1/6(火)は休館

開館時間:10:00〜18:00、毎週金曜日10:00〜20:00(入場は閉館の30分前まで)
会場:国立新美術館 企画展示室2E



本展を通して、美術界の明日を担う作家達の多彩な表現に親しんでいただければ幸いです、
 文化庁では、将来の我が国芸術界を支える芸術家を支援するため、若手芸術家を海外に派遣し、その専門とする分野において研修の機会を提供する、「芸術家在外研修(新進芸術家海外留学制度)」を昭和42年から実施しています。
 「DOMANI (ドマーニ)・明日展」は、平成9年よりこの制度の成果発表として開催してまいりましたが、本年度より国立新美術館に会場を移して開催いたします。
 今回は近年に派遣された研修生を中心に、15名の作家を紹介します。作家はこれまでの「DOMANI・明日展」に出品されたことのない初出品の方ばかりで、特定のジャンルからでなく、美術の様々な分野から選ばれました。その作品は今日の美術状況を反映し、表現領域が多岐にわたっています。会場を15のスペースに区分し、そこで各々の作家がみずからの世界を展開します。

在外研修制度(新進芸術家海外留学制度)について
文化庁が、若手芸術家を海外に派遣し、その専門とする分野について研修する機会を提供するもので、昭和42年度から実施。
美術、音楽、舞踊、演劇、映画、舞台美術等、及びメディア芸術を対象に1年、2年、3年、特別派遣(80日)の各種ごとに派遣。研修員は、大学などの教育機関や工房における研修、一流アーティストによる個人指導等さまざまな形態で高度で実践的な研修を行っております。平成14年度からは「新進芸術家海外留学制度」として実施しております。

本展覧会の中から6作品と<2008 12/16内覧会のReport>をご紹介します。

中井 貞次《独 樹》
中井 貞次(染織) 1932年 京都市に生まれる、1956年 京都市立美術大学工芸科専攻科修了。 現在、日展理事、現代工芸美術家協会常務理事、京都市立芸術大学名誉教授
《独 樹》 2007年 染織
1974年度/派遣国 イタリア・スペイン・フランス・イギリス

・日展の第四科(工芸)を代表する染織作家。国内や海外、様々な土地における自然の印象を、蝋防染(ろうけつ染)による明快な色彩効果と、独自の造形感覚によって表現する。

2008 12/16 〈内覧会・中井 貞次コナーのReport〉

中井 貞次《独 樹》
中井 貞次《独 樹》


舟越 桂《見晴らし台のスフィンクス》
舟越 桂(彫刻) 1951年 岩手県に生まれる、 1975年 東京造形大学彫刻家卒業、 1977年 東京藝術大学大学院美術研究科彫刻専攻修了、 1988年 第43回ヴェネツィア・ビエンナーレ(イタリア)、 1995年 第26回中原悌二郎賞優秀賞受賞、 1997年 第18回平櫛田中賞受賞、 2008年 「個展」(グリーン・バーグ・バン・ドーレン・ギャラリー/ニューヨーク)、「舟越桂 夏の邸宅」(東京都庭園美術館)
《見晴らし台のスフィンクス》
2008年 彩色木彫 photo:今井智己
1986年度/派遣国 イギリス

・遠くをみるような独特なまなざしの、端正な彩色木彫の人物像で、1980年代から人気を博してきた。近年は両性具有のスフィンクスのシリーズを展開し、時代状況に対する危機の意識をのぞかせている。

2008 12/16 〈内覧会・舟越 桂コナーのReport〉

舟越 桂《見晴らし台のスフィンクス》
舟越 桂《見晴らし台のスフィンクス》


馬場 磨貴《ABSENCE》
馬場 磨貴(写真) 1973年 東京に生まれる、 1994年 武蔵野美術大学短期学部油絵学科卒業、 1996年 日本写真芸術専門学校芸術学科卒業、第33回太陽賞準太陽賞受賞、 2008年 写真集「ABSENCE」出版(蒼穹舎)、グループ展(ギャラリーパストレイズ/横浜)
《ABSENCE》
2005年 ラムダプリント
2002年度/派遣国 フランス

・肖像を中心に写真作品を発表してきた。フランス人写真家のLucien Clergueのアシスタントを経て、現在はフリーランスで活躍する。今年刊行した写真集「ABSENCE」(蒼穹舎)が好評を博している。

2008 12/16 〈内覧会・馬場 磨貴コナーのReport〉

馬場 磨貴《ABSENCE》
馬場 磨貴《ABSENCE》


伴戸 玲伊子《Holy Water》
伴戸 玲伊子(日本画) 1974年 京都に生まれる、 2000年 女子美術大学大学院修士課程日本画領域修了、創画会展創画会賞受賞、 2008年 個展「Holy Water」(粟津画廊/東京)、遠き道展(明石市文化博物館他、’80〜’10巡回予定)、Ma:new traditions in Nihonga (Dillon Gallery/ニューヨーク)
《Holy Water》 2008年 顔料、箔、麻紙
2005年度/派遣国 アメリカ

・日本画によって、広大な風景の中で織りなす水の様々な表情を描く。その光景は一見抽象的だが、たしかにどこかでみたことがある風景であるように思える。

2008 12/16 〈内覧会・伴戸 玲伊子コナーのReport〉

伴戸 玲伊子《Holy Water》
伴戸 玲伊子《Holy Water》


小山 利枝子《胎 動》
小山 利枝子(絵画) 1955年 長野県に生まれる、 1979年 東京藝術大学美術学部絵画科油画専攻卒業、 1997年 山種美術館賞展(山種美術館/東京)、2004年 文化庁買上優秀美術作品「種子の秘密」、 2008年 「絵画のコスモロジー展」(多摩美術大学美術館/東京)
《胎 動》
2008年 アクリル、キャンパス
2006年度/派遣国 オランダ

・花を覗きこんだときにみえる小さな空間を、光に満ちた広大な空間へと変貌させる魔術的な絵画。観る者を呑み込んでしまうような、光と色彩が織りなす圧倒的なドラマを是非とも体験していただきたい。

菱山 裕子《いちじく》
菱山 裕子(立体) 1987年 東京藝術大学美術学部彫刻科卒業、 1989年 ペンシルバニア大学大学院修士課程修了、 2003年 大地の芸術祭「越後妻有アートトリエンナーレ」(新潟)、 2006-07年 文化庁芸術家在外研修員
《いちじく》
2003年 アルミニウム、ステンレススチール、木
2006年度/派遣国 イスラエル

・どこかで会ったことのあるような、ちょっと俗っぽいけれど親しみ深い人や動物。
それらはすべて金属の網(メタルメッシュ)を曲げ、複雑に組み合わせることによって作り出されている。金属なのに冷たくない、柔らかでのびのびとしたしぐさや表情をもっている。

2008 12/16 〈内覧会・菱山 裕子コナーのReport〉

菱山 裕子《いちじく》 菱山 裕子《いちじく》


イベント情報
・ギャラリートーク開催
2008年12月13日(土)  14:00〜 ・田中信太郎(彫刻) ・石井勢津子(ホログラフィー) ・開発好明(現代美術) ・伴戸玲伊子(日本画)
2008年12月21日(日)  14:00〜 ・山本富章(絵画) ・小林浩(絵画) ・菱山裕子(立体)
2009年1月11日(日)   14:00〜 ・舟越桂(彫刻) ・馬場磨貴(写真) ・小山利枝子(絵画)
2009年1月12日(月・祝) 14:00〜 ・中井貞次(染織) ・原直久(写真) ・駒形克哉(絵画) ・山本晶(絵画)

・アート・パフォーマンス
2008年12月21日(日) 15:30〜 ・ヒグマ春夫(映像)
2009年1月11日(日) 15:30〜 ・ヒグマ春夫(映像)
2009年1月16日(金) 15:30〜 ・開発好明(現代美術) 

*ギャラリー・トーク、アート・パフォーマンス、共に展示室内で開催されます。
*参加料は観覧料に含まれています。


お問合せ:ハローダイヤル 03-5777-8600
展覧会公式サイト:http://www.nact.jp/
主催:文化庁
共催:国立新美術館、読売新聞社

参考資料:Press Release、「DOMANI・明日展2008」カタログ他。

※写真撮影は全て、主催者の許可を得て行っております。


ご意見ご感想は  yashio@mui.biglobe.ne.jp

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